塩化亜鉛療法(Bスポット療法、上咽頭擦過療法:EAT)について
鼻の奥の“咽頭扁桃”“耳管扁桃”に、塩化亜鉛溶液を塗布する治療法です。
一般でよく言われる“扁桃腺”は、口をあけたときにみえる、左右の“口蓋扁桃”というものですが、今回の対象はそれとは違います。
鼻の奥の高さなので、口をあけただけでは見えず、それよりも上方(頭側)の位置で、上咽頭という場所になります。
ここの異常が、後鼻漏、鼻の奥の違和感などの原因になっている場合があります。
塩化亜鉛は蛋白質を変性させて組織や血管を収縮させる作用をもち、それを“咽頭扁桃”や“耳管扁桃”に塗るのが塩化亜鉛療法(Bスポット療法、上咽頭擦過療法:EAT)です。もしそこに炎症があれば、後鼻漏、鼻の奥の違和感などがよくなる可能性があり、IgA腎症が改善する場合もあります。
実際の手技は、綿棒や咽頭捲綿子という器具を用いて、1%塩化亜鉛溶液を上咽頭に塗布しています。
塩化亜鉛療法(Bスポット療法)の動画
制作・許諾:豊中市・にしだ耳鼻咽喉科
上咽頭に塗布する経路としては、鼻からと口からとがあります。この動画では口から塗布を行っています。
口からは広く塗布できるのですが咳を誘発することが多いため、コロナ感染が広がってからは咳を出さないように鼻からを中心に行っています。